島村楽器 ミーナ町田店 シマブロ

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PRS ファクトリーオーダーツアーレポート Vol.4

島村楽器として初のPRSファクトリーオーダーツアーに出かけてきました!

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前回のVol.3で予告した通り、いよいよ旅の目的であったオリジナルモデルを作成するために木材の選定を行いました。
今回オーダーしてきたのは大きく分けて2種類!
①プライベートストックオーダー
②ウッドライブラリーによるレギュラーモデルのトップ選定オーダー

①はプライベートストックルームに貯蔵されている、PRSの中でも最高峰の木材を使用し、自由な組み合わせで最高の一本を作る、というオーダーです。PRSのもつ技術力で可能なことであれば基本的にはどんなものでもオーダー可能で、最近ではファンフレット仕様の7モデルや8ギターも発売されて注目を集めていますね。
実はオーダーツアー時にファンフレットモデルのプロトタイプを見せていただきました・・・。
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また、レディガガの使用したとんでもないシェイプのギターなどもありましたがプライベートストックオーダーなら注文することは可能なのかも?ケースがアンプ2台ほどのサイズもあるモンスターギターでしたが。。。
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②はプライベートストックに順じた良質な木材を選別して貯蔵しているウッドライブラリーという木材ルームから目当ての木材を選定、トップ材に使用することが可能なのと、あらかじめ決められた選択肢の中から指板、ネック材、ボディ材、ピックアップなどのパーツ類、インレイデザインなどを組み合わせてオーダーすることができます。また、カラーリングも選べるものが決まっています。これは、プライベートストックグレードの深い杢や色味の木材でなければ塗ることができない色が存在するからです。とはいえ、レギュラーモデルとそう変わらない価格で極上の木材を選んで美しいカラーラインナップでオリジナルモデルを製作することができるので我々販売店にとっても非常に魅力的なオーダープランです。

今回はミーナ町田店に入荷する予定の①のプライベートストックについてレポートいたします。

プライベートストックルームは厳選された木材が貯蔵されているということで大きな部屋ではありませんが、所狭しと木材が並んでいました。
あまりに興奮して写真少なめなのですが・・・。

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なんか塙が見つけてる。

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今回は選びませんでしたがトップ材用のバーズアイメイプルもパシャリ。これだけの鳥眼、白さのものは国内ではちょっと見つけられないと思います。

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塙が目当てのフィギュアドネックを見つけてニヤニヤしてる。

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(これはいいんじゃないか?)というトップ材があったらこのようにテンプレートをあてて完成品を予想してみます。


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もちろんこの後アーチトップに加工するので削る過程で杢目などは変化してしまいますので変化しなさそうなものなどある程度予想をつけて選んでいきます。
また、バック材も選びます。重量はサイズが違い、比較できないので持った感触でつまり具合を確かめます。これはコリーナのバック材を選んでいるところ。

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今回オーダー前に
A.石田がほしいスペックを惜しみなくつぎ込んだとんでもない一本
B.ラウドジャンルでも使用できるレンジが広く扱いやすい仕様、かつ有無を言わせないかっこよさをもつ一本
C.家宝として受け継げるぐらい普遍的な魅力と奥深いサウンドを両立している一本
それぞれのコンセプトであらかじめ仕様を決めてオーダーツアーに臨みました。

早速ですが各モデルを紹介していきます。

A.#8025 Singlecut Trem 24Fret Aqua Violet/White Wash
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ただ木が並んでるとなんのこっちゃ、という感じではありますが(笑)トップ材は最高に深い杢を持ったチューブキルト、と決めていたのでストック材をすべて参照して選び抜きました。トップカラーはAqua Violetというシースルーブルーの中に赤の生地着塗装を閉じ込め、クロスするところは紫色になるというPRSの中でも木材のグレードと塗装技術を必要とする難しいカラーです。

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そのため最初いくつか選んだキルトがこのようにあるのですが・・・。

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色が濃すぎて使えない、ということであえなく断念。ちなみにこの木材とカラーのマッチングなどはプライベートストックチームのリーダーであるこの方、ポール・マイルズ氏がアドバイスをくれます。ツーショット撮るの忘れた・・。

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結局ポールと二人でトップ材の選択をやり直し、最後の最後に引っ張り出したこのトップ材がベストマッチ!という運命を感じる出会いでした。

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ヘッドはマッチングヘッドですので同じく色が白いチューブキルトを選択。

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そして音に最も影響を与えるネックパート。今回選んだのは木材の王様、ハカランダ指板にサシが入ったホンジュラスローズウッドネック!

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まさに贅沢の極みですね。ローズネックはこの白い部分をどのように料理してくれるのか、いまから楽しみです。
そして重要な指板インレイ。今回はオーソドックスなバードインレイをチョイスしました。あまり特殊なインレイにしてもPRSらしさが薄れてしまうような気がしたので。インレイ材はサンプルが用意されておりこの中から選んでもいいし、PRSが調達できる素材ならわりとなんでも入れてくれます。宝石を入れるディーラーも多いようですね。#8025にはラピスラズリをマザーオブパールで囲んだバードインレイを採用しました。

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バック材はスタンダードなマホガニー。ですがバックカラーはホワイトウォッシュを選択しています。マホガニーのカラーをシースルーホワイトが覆った
独特な表情をお楽しみに。
モデル名にもありますが、シングルカットにトレム仕様、はまあ普通ですね。今のレギュラーラインナップにはありませんが。しかしこだわったのは24フレット仕様。「せっかくPRS買うなら24がいい」プライベートストックでしかできないワガママとして実現しちゃいました。演奏性もサウンドもほかのPRSとは一線を画す仕上がりになってくることでしょう。

B.#8026 Custom24 McCarty Thickness Stop Tail Red Tiger

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次に選んだのは、何と言ってもPRSを代表するモデルCustom24を大胆アレンジしたモデル。まずCustom24自体が演奏性を確保するために薄めのボディ構造なのですが、どうしても中低域が物足りなくなりがちです。そのためマッカーティに合わせたボディ厚(約5mm厚くなります)に、さらにPRSオリジナルアジャスタブルストップテイルブリッジに変更して安定度を高める狙いです。
今回オーダーツアーの参加特典としていくつかのアップチャージ項目を無料にしていただけました。その中にはワンピーストップも。ということで選んだのがこのトップです!

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今回のRed Tigerは濃い生地着をしてから塗るカラーなので赤みの強い極上のワンピースキルトが使用できました。イメージしやすくするためにポールが軽くあぶってくれましたがとてつもないルックスになりそうです。
ボディバックはレンジを確保するためにスワンプアッシュ。導管を赤の塗料で埋めるグレインフィルフィニッシュを選択。トップもバックも赤と黒のコントラストが美しいカラーになると思います。ネックは霜降りのフィギュアドメイプルです。
ネックには真っ黒なココボロを探し出しました。本来赤みが強い木材で、ハカランダと同様な音響特性を持つ近年人気の木材ですがCITESの影響で輸入が難しくなっています。

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指板インレイ材として選んだのは近年注目を集めているスタビライズドウッドの一種。樹脂を流し込んだ木材で自然界ではありえない鮮やかな発色を楽しめます。レッドウッドバールのスタビライズド材をマザーオブパールで囲んだバードインレイを採用しました。さらにマザーオブパールのVine(ツタ模様)もはいります。赤みを帯びたココボロ指板にマッチしたデザインになることでしょう。

C.#8027 Custom24 Semi-Hollow w/Piezo,f-hole Natural w/Very Slight Burst

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木材の存在感をこれでもか、と主張するスポルテッドメイプルトップを採用したセミホロウモデル。フレイムもしっかりと入って木自体の硬さもある個体を選びました。

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杢目を最大限生かすためにフィニッシュカラーはナチュラル。ここでもポールのアドバイスをもらい、外周部にごく薄くサンバーストがかかった特殊カラーに決まりました。
バックはブラックリンバ。「コリーナ」の別名で知られる木材ですが、マホガニーよりも軽やかでアッシュよりも中音域が出るおいしいとこどりの特性を持っているため今回の「長く使える」がコンセプトのセミホロウモデルにはピッタリかと思います。ブラックコリーナ自体が希少なのでプライベートストックルームにもあまり数がありませんでしたが、ド派手な杢目のものを使用することにしました。ネック材はボディ材とのサウンドマッチのために通常のコリーナを選択。色の違いは塗装によってうまく調和してもらうことになっています。

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指板、ヘッドストックはエキゾチックエボニー。日本ではマグロと呼ばれる艶やかなブラックのエボニーが人気がありますが、近年世界的にはこのような茶色のストライプが入った表情豊かなものが注目を浴びており、カスタムメイドのアコースティックギターなどでも頻繁に使用されます。真っ黒なものは全体の中でもわずかにしか存在しないため、ストライプが入ったものの方が良材を選びやすいという意見もありますね。指板インレイはボディにマッチするようにスポルテッドメイプルのバードインレイを選択。アウトラインをグリーンアバロンとし、ネックの中に木が生えているかのようなイメージでリクエストしています。
仕様的な特徴としては、ピエゾピックアップ搭載のトレモロブリッジを採用したことで、セミソリッドギター特有の豊かなトーンはもちろん、よりアコースティックな響きも楽しめる一本になる予定です。ES-335などの代表的なセミソリッドギターに比べボディ容積は小さいので激しく歪ませてもハウリングに悩まされることはないでしょう。

完成をお楽しみに。

以上3本がミーナ町田店に向かって飛び立ってきます。上陸予定は2017年末~2018年始めにかけての予定です。
完成品がどんな仕上がりなのか、いまから楽しみでしょうがありません。皆様も上記の写真を眺めながら一緒にお待ちいただければと思います。

次回はおそらく全国の島村楽器に並ぶ予定のウッドライブラリーオーダーモデルの選定についてお伝えできるかと思います。そちらもぜひお楽しみに。

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石田の紹介

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ミーナ町田店エレキギター、デジマート管理担当。7年以上PRSのディーラー選定会に参加し、様々なPRSの仕入れに携わる。今回長年のPRSへの貢献によりオーダー担当に抜擢される。
好きなジャンルはHR/HM、好きなメイプルはキルトメイプル。。。

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