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島村楽器 ミーナ町田店 シマブロ

島村楽器 ミーナ町田店スタッフによるイベント情報やお知らせなどを発信するブログ(シマブロ)です。

別室 野原のギター部屋 Vol.7 "魅惑のTruss Rod Cover"

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先日盛況のうちに幕を閉じることができました別室 野原のギター部屋セレクト"Gibson Guitar Fair 2017"にご来場下さいました皆様、誠にありがとうございます。ブログをご覧になった多くの方と大好きなギターに囲まれた至福の10日間でした。さて、久しぶりの更新となりました別室 野原のギター部屋 Vol.7は私の大好きなパーツGibsonのTruss Rod Cover(トラスロッドカバー)について綴りたいと思います。

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Gibsonトラスロッドカバーはベルシェイプとよばれる釣鐘型のものでヘッドのナット際にあります。これはネック調整を行う際にレンチで回すトラスロッド・ナット(真鍮製)が収められている部分を覆うだけのパーツなのですが、多種多様のデザインが存在する見ていて楽しいパーツでもあります。本日ご紹介するのはほんの一部のものになりますが早速見ていきましょう。

Truss Rod Cover "Blank(無地)"の比較

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画像上(奥)から1964年製、Historic(ビンテージリイシュー)、レギュラーシリーズのトラスロッドカバーです。どれも黒と白の2プライ(2層)構造ですが、1964年製とビンテージリイシューは外側の白い部分の幅が広いのに対してレギュラーシリーズでは幅が狭くなっています。黒と白それぞれのプラスティックの厚さの比率と外周の面取りの仕方の違いがお分かり頂けますでしょうか。

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1964年製とビンテージリイシューに見られる白い部分が幅広いタイプのトラスロッドカバーは1965年の途中からレギュラーシリーズのような幅の狭いタイプへと変更されます。1965年と言えば金属パーツがニッケルからクロームに変わったり、ナローネックが採用されたりと様々な仕様変更が始まった年でもあります。熱心なビンテージギター愛好家がGibsonのギターを見るときに1964年までと1965年以降で分けてギターを見るのはこうしたことからです。白い部分の幅が広いトラスロッドカバーが搭載された古いGibson=~1964年(1965年)製造のものと見分けをするポイントの一つにもなっています。

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1964年製とビンテージリイシューを比べますと白い部分の仕上げ(形状)が少々異なるのが見て取れます。リイシュー(2015年製)は白い部分が厚く丸みを帯びています。

ビンテージリイシューのトラスロッドカバー(Gibson PRTR-120 Historic 59 Truss Rod Cover)はパーツとして販売されていますので、小さなスクレイパーなどを用いてよりビンテージに近い形状へとモディファイしてみるのも楽しいかと思います。

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ヘッド側からの比較画像。レギュラーシリーズのトラスロッドカバー(一番下側)は黒と白の材に段差がなく一直線に面取りされているのが分かります。

ここでトラスロッドカバーを変えるとどのように雰囲気が変わるか実際に取り付けて見てみましょう。取り付けるギターはレギュラーラインで製造されているGibson Les Paul Traditionalです。

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いかがでしょう。もともと装着されている"Traditional"と刻印(印字)されたトラスロッドカバーも素敵ですが、ビンテージリイシューのものを装着しただけでギター全体の雰囲気が変わったように見えませんか?渋さが増したと言いますか。

Truss Rod Cover for Gibson L-5, Byrdland

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次にご覧頂きますのはアーチトップギターの最上級品、L-5やByrdlandなどに装着されていたトラスロッドカバーです。装着されていたギター自体の生産本数が少ないため、市場でもなかなか見かける事のないパーツです。画像は左が1950年代製のオリジナルで右が2016年製となります。

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前出の1964年製やビンテージリイシューよりも更に外側の白い部分が幅広くビスの周りを一周するデザインが印象的です。そして何よりも特徴的なのがその構造で、こちらは白い材の上に黒い材を貼り付ける2層構造ではなく、くり(打ち)抜かれた白の材に黒い材をはめ込む構造になっています。このためビンテージやリイシューに見られる段差は無く表面が真平になるよう仕上げられています。

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こちらは裏から見た画像です。トラスロッドカバー中央に黒い材が見えることからも前述の構造がお分かり頂けると思います。最上級機種のギターに装着されるに相応しい非常に手の込んだデザインだと思います。

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こちらは1964年製の刻印(印字)部分。他のトラスロッドカバー同様に印字されている部分は浅い掘り込みが施されています。

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2016年製もビンテージ同様に掘り込みが施されています。字体と線の太さの僅かな違いが興味深いです。フォントの色も異なって見えますが、皆様のお見立て通り経年変化によるもので双方とも白で仕上げられています。

Madison Square Gardenでのパフォーマンスで有名なJohn LennonのLes Paul JuniorやEric ClaptonのES-335にもこのトラスロッドカバーが装着されていますが、これは最初から取り付けられているものではなく後に交換されたものです。交換した理由や経緯についての文献が見当たらないため何とも言えないところですが、この2本のギターはパーツ交換等のカスタマイズ(アップデート)が施されていますので、その際にお洒落の一環として取り付けられたのではないかと勝手に想像しています。

"CUSTOM" Truss Rod Cover

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L-5, Byrdland用と同じく"CUSTOM"と刻印された2プライ(2層)構造のトラスロッドカバー。こちらは先日のブログでも取り上げたFactory Bigsby仕様のES-335に取り付けられたものなのですが、同じ仕様のES-335でも無地のトラスロッドカバーが搭載されているものもありますので必ずしもオーダー品専用というわけではなさそうです。L-5, Byrdland用ほどではありませんが、こちらも比較的見る機会の少ないトラスロッドカバーです。

"Les Paul" Truss Rod Cover

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刻印されたモデル名通りLes Paulモデルに取り付けられているトラスロッドカバーですが、取り付けられていたのは1961年からの数年間のみ。Les PaulモデルがSGシェイプに変更されたタイミングで採用されました。全く違うギターと言っても良いほど外観(仕様)が変わりましたので、ギター本体にモデル名を入れる必要があったのだと思います。

最後にビンテージタイプ(リイシューとビンテージ)とレギュラーシリーズのトラスロッドカバーをそれぞれ並べて撮影をしてみましたのでご覧下さい。

Truss Rod Cover for Vinatage, Vintage Reissue

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Truss Rod Cover for regular production line

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普段あまり意識して見ないトラスロッドカバーですが、改めて見ますと様々なフォントやデザインが存在することに気付かされます。大袈裟に言えばそれ一つが作品になっており、その固有のデザインがギターの個性にもなっています。現在はGibsonからはもちろんのこと、Gibson以外のメーカーからもトラスロッドカバーのレプリカが多数販売されていますので、これを機会にご自身のギターにお好きなトラスロッドカバーを装着し、より特別な一本に仕上げられてみてはいかがでしょうか。

それでは今回はこの辺で。

いつか手持ちのトラスロッドカバーにオリジナルのデザインを施したい管理人でした。

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ギター部屋の管理人

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学生の頃よりバンド活動、レコーディングなど様々な場所での演奏とビンテージギターショップ巡りに明け暮れる。後にギタークラフトを学び島村楽器に入社。入社後は米国Fender社への買い付けなどを担当。甘いもの好き。

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